【レビュー】水月雨(MOONDROP) Aria(2021)

【レビュー】水月雨(MOONDROP) Aria(2021)
メーカー水月雨(MOONDROP)
機種名Aria(2021)
価格帯※約1.1万円
※購入店舗や購入時期により価格が異なるため、あくまでも参考情報としてご覧ください。

このサイトではイヤホンの周波数特性を計測し、実際に使用して感じた音の傾向をご紹介しています。
購入を検討している機種や気になるメーカーなどありましたら、ご参考にしていただければ幸いです。

スペック

イヤホンタイプカナル型
ドライバDD(10mm)
再生周波数帯域20Hz〜20kHz
感度(出力音圧レベル)122bB
インピーダンス32Ω
ジャック径3.5mmアンバランス
リケーブル0.78mm2pin(埋め込み)

周波数特性

※周波数特性は当該サイトにて実機を測定したものになりますが、当該製品の周波数特性を保証するものではありません。あくまでも参考情報としてご覧ください。

周波数特性を確認することで、イヤホンの音の傾向を把握することができます。
音域ごとの周波数は以下の通りです。

超高音20kHz以上
高音2kHz~20kHz
中音250Hz~5kHz
低音100Hz~300Hz
重低音50Hz~100Hz
超低音50Hz以下
※人間の可聴域:20Hz~20kHz

イヤホンが得意とする音域を把握することで、音源とイヤホンの最適な組み合わせを模索することができます。
各音源の大まかな周波数帯域は以下の通りです。

女性ボーカル800Hz~900Hz
男性ボーカル600Hz~700Hz
ピアノ40Hz〜6kHz
パイプオルガン16Hz〜10kHz
ギター165Hz~1.3kHz
バイオリン196Hz~2kHz
チェロ65Hz~659Hz
コントラバス49Hz~233Hz
アルトサックス146Hz~880Hz
テナーサックス110Hz~660Hz

今回イヤホンの周波数特性を計測したところ以下のようになりました。

※測定環境の都合でイヤホンのスペックに関係なく高音は20kHzまでとなります。
※計測環境が異なるため、メーカーから公開されている周波数特性と異なる場合があります。

高域の2kHz付近にやや持ち上がりがあるものの概ねフラットな傾向のイヤホンです。

音の傾向

※音の傾向を実機にて評価していますが、全ての使用者にとって同じ評価となることを保証するものではありません。あくまでも参考情報としてご覧ください。
イヤホンを購入される際には、可能であれば実機での事前試聴を推奨します。
また、各ECサイトやブログなどのレビュー・評判などもご参考にされることをオススメします。

高音丸みのある優しい音で、煌めきを感じるものの刺さりはほとんど感じませんでした。
響きは自然で音の痩せはありません。
ボーカルを主体とした曲や編成曲ではほとんど気になりませんが、バイオリンなど高域を主とした弦楽器ではやや解像度が低く感じました。
中音響きの自然な優しい音です。
適切な解像度で綺麗なボーカルを楽しむ事ができますが、ボーカルの息遣いを感じる程は高くありません。
低音主張は強くありませんが、しっかりとアタック感・響きがありバランスのよい低域です。
音場
音像
ちょうど良い響きで、空間の広がりは自然です。
音像の定位は分かれており立体感もありますが、音像間の境目は曖昧に感じました。
繊細さ
迫力
ボーカル曲や編成曲では気になりませんでしたが、ソロ楽器の特に高域では若干解像度の物足りなさを感じました。
ただし楽曲に集中して聴き込むのではなく、作業中などのBGM用途では最適な解像度だと思います。
あえて迫力を求めて購入するイヤホンではないと思いますが、アタック感や低音の量感バランスもちょうど良いと感じました。

使用感その他

※使用感は個人の主観となりますので、あくまでも参考情報としてご覧ください。

比較的小さめで一般的な形状の筐体なので、装着感は良好だと思います。
表面がサラサラな金属筐体で、落ち着きのある上品なデザインのイヤホンです。
タッチノイズを軽減しやすいシュア掛け装着を前提としたイヤホンではありますが、ナイロン巻きの付属ケーブルではタッチノイズがのりやすい点が気になりました。

まとめ

高域よりのソロ弦楽曲など、一部楽曲で解像度の物足りなさを感じるものの、比較的オールマイティに使用できるバランスの良いイヤホンです。
音の傾向は比較的柔らかく優しめですが、バランスは良く賑やかな曲や元気な曲でもしっかりノリ良く楽しむ事ができます。
タッチノイズへの対策を考える必要はありますが、主張の激しくない上品なデザインも相まって普段使いに適した使いやすいイヤホンだと思います。