【レビュー】Shure SE425
- 2022.09.25
- SHURE
メーカー | Shure |
機種名 | SE425 |
価格帯※ | 約3万円 |
このサイトではイヤホンの周波数特性を計測し、実際に使用して感じた音の傾向をご紹介しています。
購入を検討している機種や気になるメーカーなどありましたら、ご参考にしていただければ幸いです。
スペック
イヤホンタイプ | カナル型 |
ドライバ | BA x 2 |
再生周波数帯域 | 20Hz〜19kHz |
感度(出力音圧レベル) | 109bB |
インピーダンス | 20Ω |
ジャック径 | 3.5mmアンバランス |
リケーブル | MMCX |
周波数特性
※周波数特性は当該サイトにて実機を測定したものになりますが、当該製品の周波数特性を保証するものではありません。あくまでも参考情報としてご覧ください。
周波数特性を確認することで、イヤホンの音の傾向を把握することができます。
音域ごとの周波数は以下の通りです。
超高音 | 20kHz以上 |
高音 | 2kHz~20kHz |
中音 | 250Hz~5kHz |
低音 | 100Hz~300Hz |
重低音 | 50Hz~100Hz |
超低音 | 50Hz以下 |
イヤホンが得意とする音域を把握することで、音源とイヤホンの最適な組み合わせを模索することができます。
各音源の大まかな周波数帯域は以下の通りです。
女性ボーカル | 800Hz~900Hz |
男性ボーカル | 600Hz~700Hz |
ピアノ | 40Hz〜6kHz |
パイプオルガン | 16Hz〜10kHz |
ギター | 165Hz~1.3kHz |
バイオリン | 196Hz~2kHz |
チェロ | 65Hz~659Hz |
コントラバス | 49Hz~233Hz |
アルトサックス | 146Hz~880Hz |
テナーサックス | 110Hz~660Hz |
今回イヤホンの周波数特性を計測したところ以下のようになりました。
※測定環境の都合でイヤホンのスペックに関係なく高音は20kHzまでとなります。
※計測環境が異なるため、メーカーから公開されている周波数特性と異なる場合があります。
目立ったピークのない、ほぼフラットなイヤホンです。
音の傾向
※音の傾向を実機にて評価していますが、全ての使用者にとって同じ評価となることを保証するものではありません。あくまでも参考情報としてご覧ください。
イヤホンを購入される際には、可能であれば実機での事前試聴を推奨します。
また、各ECサイトやブログなどのレビュー・評判などもご参考にされることをオススメします。
高音 | 透明感・艶感のある伸びやかな音で、刺さりはほぼありませんでした。 緩急・強弱の表現力が高く、繊細な演奏をうまく再現しているように感じました。 |
中音 | 透明感のある明瞭な音です。 解像度が高く、静かなボーカル曲ではボーカルの息遣いが感じられました。 |
低音 | 締まりのある明瞭な音です。 量感はとても自然なバランスで、必要十分に出ている印象です。 |
音場 音像 | 音像は近めに定位しますが、楽器の位置関係に立体感を感じます。 |
繊細さ 迫力 | 解像度が高く、繊細な演奏の表現がうまい様に感じました。 自然な量の低音・自然なアタック感があり、激しいメタルやロックでは十分迫力を楽しむことができました。 |
使用感その他
※使用感は個人の主観となりますので、あくまでも参考情報としてご覧ください。
耳への収まりに優れた形状の小型イヤホンです。
樹脂製のシンプルなデザインの筐体で、高級感はありませんが安っぽさもありません。
呼び名の由来でもありますがシュア掛けでの装着を前提とした作りとなっており、装着中に動いても外れたりタッチノイズが大きすぎるということもありませんでした。
標準ケーブルはかなりしっかりした頑丈な物ですが、内部の針金で耳に固定するタイプのため装着感・取り回しの好みは分かれそうです。
一般的なイヤホンと比較して音道管が細いこともありシェルは外圧への強度が低く、ごろ寝使用中の脱落や誤って上に座ることによってシェルが修復不可能なレベルで破壊される事例を多く見かけるためご注意ください。
まとめ
音のバランスがとても自然で、用途を選ばずに使えるイヤホンです。
繊細な演奏もうまく表現してくれるので、特に情感のある静かな曲を楽しむことができました。
下位モデルのSE315とは似た傾向の音ですが、SE315は全てをハッキリくっきり鳴らそうとしているのに対し、SE425は自然さを追求している印象です。
解像度・低音の量・アタック感・立体感・音場の広さなど全体的に少しずつSE315よりも改良されているように感じました。
ただ、静かな曲や小編成の楽曲では上位機種としての優位性を感じることができましたが、大編成の賑やかな楽曲ではほとんど差を感じることができませんでした。
SE315からのアップグレードを検討されている方は、普段好んで聞いている楽曲を意識してご試聴されることをおすすめします。
自然なバランスの高解像度なイヤホンをお探しの方には良い候補になってくると思います。
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