【レビュー】TFZ QUEEN

  • 2022.06.18
  • TFZ
【レビュー】TFZ QUEEN
メーカーTFZ(THE FRAGRANT ZITHER)
機種名QUEEN
価格帯※約1.9万円(メーカー終売品)
※購入店舗や購入時期により価格が異なるため、あくまでも参考情報としてご覧ください。

このサイトではイヤホンの周波数特性を計測し、実際に使用して感じた音の傾向をご紹介しています。
購入を検討している機種や気になるメーカーなどありましたら、ご参考にしていただければ幸いです。

スペック

イヤホンタイプカナル型
ドライバDD(12mm)
再生周波数帯域5Hz〜40kHz
感度(出力音圧レベル)110bB
インピーダンス30Ω
ジャック径3.5mmアンバランス
リケーブル0.78mm2pin(TFZ)

周波数特性

※周波数特性は当該サイトにて実機を測定したものになりますが、当該製品の周波数特性を保証するものではありません。あくまでも参考情報としてご覧ください。

周波数特性を確認することで、イヤホンの音の傾向を把握することができます。
音域ごとの周波数は以下の通りです。

超高音20kHz以上
高音2kHz~20kHz
中音250Hz~5kHz
低音100Hz~300Hz
重低音50Hz~100Hz
超低音50Hz以下
※人間の可聴域:20Hz~20kHz

イヤホンが得意とする音域を把握することで、音源とイヤホンの最適な組み合わせを模索することができます。
各音源の大まかな周波数帯域は以下の通りです。

女性ボーカル800Hz~900Hz
男性ボーカル600Hz~700Hz
ピアノ40Hz〜6kHz
パイプオルガン16Hz〜10kHz
ギター165Hz~1.3kHz
バイオリン196Hz~2kHz
チェロ65Hz~659Hz
コントラバス49Hz~233Hz
アルトサックス146Hz~880Hz
テナーサックス110Hz~660Hz

今回イヤホンの周波数特性を計測したところ以下のようになりました。

※測定環境の都合でイヤホンのスペックに関係なく高音は20kHzまでとなります。
※計測環境が異なるため、メーカーから公開されている周波数特性と異なる場合があります。

低域の50Hz付近と高域の2kHz付近にピークがあり、特に高音が強めのドンシャリ型です。
派手で迫力のある音楽を楽しみたい場合に適しています。

音の傾向

※音の傾向を実機にて評価していますが、全ての使用者にとって同じ評価となることを保証するものではありません。あくまでも参考情報としてご覧ください。
イヤホンを購入される際には、可能であれば実機での事前試聴を推奨します。
また、各ECサイトやブログなどのレビュー・評判などもご参考にされることをオススメします。

高音自然な響きと煌めきを感じます。
バイオリンの表現に優れており音に艶を感じますが、若干の刺さりがありました。
中音艶のある自然な音です。
やや離れて聞こえるものの、音数の多い楽曲でもボーカルは埋もれることなくはっきり聞こえます。
低音編成曲ではベースが浮き上がって聞こえ、派手さはないものの存在感があります。
低域は基本的に力強く聞こえますが、パイプオルガンの重低音で急に弱々しく感じる場面がありました。
音場
音像
前後の立体感があり、また上方に広い空間を感じます。
繊細さ
迫力
解像度は高めですが、柔らかく優しい音です。

使用感その他

※使用感は個人の主観となりますので、あくまでも参考情報としてご覧ください。

一般的な形状のユニバーサルシェルで、シュア掛け前提のデザインなので装着感での問題は起きづらいと思います。
ビルドクオリティの高い金属製シェルで、高級感を感じます。
リケーブルの規格として0.78mm2pinに対応しているのですが、コネクタ部分が筐体から外に出ているタイプのため、一般的な2pinケーブルを接続すると横からの衝撃で折れてしまう可能性があります。
ケーブルを購入する際にはTFZ規格に対応したケーブルかご確認ください。

まとめ

同シリーズの後継機であるQueen LTDよりも価格が高く設定されていますが、筐体のクオリティがとても高く所有する満足感はかなり高いと思います。
響き・残響音の表現に優れており、バイオリンやチェロを主体とした曲では音色の艶がうまく表現されていました。
反面ボーカルの輪郭が若干ぼやけて感じるため、ボーカル曲をメインに聴かれる方には廉価モデルのQueen LTDも有力候補に上がるのではと思います。
また音の派手さについては同社のKingシリーズに譲る印象で、落ち着いてゆったり音楽を楽しみたい方にQueenをオススメします。