【レビュー】Final A4000

【レビュー】Final A4000
メーカーFinal
機種名A4000
価格帯※約1.5千円
※購入店舗や購入時期により価格が異なるため、あくまでも参考情報としてご覧ください。

このサイトではイヤホンの周波数特性を計測し、実際に使用して感じた音の傾向をご紹介しています。
購入を検討している機種や気になるメーカーなどありましたら、ご参考にしていただければ幸いです。

スペック

イヤホンタイプカナル型
ドライバDD(6mm)
再生周波数帯域公開情報なし
感度(出力音圧レベル)100bB
インピーダンス18Ω
ジャック径3.5mmアンバランス
リケーブル0.78mm2pin

周波数特性

※周波数特性は当該サイトにて実機を測定したものになりますが、当該製品の周波数特性を保証するものではありません。あくまでも参考情報としてご覧ください。

周波数特性を確認することで、イヤホンの音の傾向を把握することができます。
音域ごとの周波数は以下の通りです。

超高音20kHz以上
高音2kHz~20kHz
中音250Hz~5kHz
低音100Hz~300Hz
重低音50Hz~100Hz
超低音50Hz以下
※人間の可聴域:20Hz~20kHz

イヤホンが得意とする音域を把握することで、音源とイヤホンの最適な組み合わせを模索することができます。
各音源の大まかな周波数帯域は以下の通りです。

女性ボーカル800Hz~900Hz
男性ボーカル600Hz~700Hz
ピアノ40Hz〜6kHz
パイプオルガン16Hz〜10kHz
ギター165Hz~1.3kHz
バイオリン196Hz~2kHz
チェロ65Hz~659Hz
コントラバス49Hz~233Hz
アルトサックス146Hz~880Hz
テナーサックス110Hz~660Hz

今回イヤホンの周波数特性を計測したところ以下のようになりました。

※測定環境の都合でイヤホンのスペックに関係なく高音は20kHzまでとなります。
※計測環境が異なるため、メーカーから公開されている周波数特性と異なる場合があります。

50Hz付近・3kHzにピークがあり、1kHz付近に落ち込みのあるドンシャリ傾向の様です。
ドンシャリ傾向のイヤホンでは高音域と低音域を強調して再生されるため、派手で迫力のある音楽を楽しみたい場合に適しています。

音の傾向

※音の傾向を実機にて評価していますが、全ての使用者にとって同じ評価となることを保証するものではありません。あくまでも参考情報としてご覧ください。
イヤホンを購入される際には、可能であれば実機での事前試聴を推奨します。
また、各ECサイトやブログなどのレビュー・評判などもご参考にされることをオススメします。

高音クッキリしておりやや刺さりを感じます。
表現力が凄まじく、ドラム奏者の動作が高域の些細な音の変化からイメージできるほどです。
中音ボーカルは前に出ていて、埋もれません。
低音聞き疲れしにくいマイルドな低音ですが、重低音による空気の震えが伝わってきます。
音場
音像
自然な空間の広がりを感じます。楽器毎の定位も明確に分かれて聞こえます。
繊細さ
迫力
解像度・分析力が共に高く、チェロ奏者が指板を押さえる音やブリッジ上で弦がズレたであろう音まで聞き取ることが出来ました。
些細な音もはっきり聞こえ楽器が近くで鳴っている様な迫力があります。

使用感その他

※使用感は個人の主観となりますので、あくまでも参考情報としてご覧ください。

角張った独特の形状ですが、耳への収まりは良好で軽量なこともあり装着感が良いです。
表面がマット加工されたプラスチック製で、触り心地は良好ですが引っ掻き傷がつきやすそうです。

まとめ

装着感が良好で長時間装着しても負担はかかりませんが、高音が刺激的で長時間の音楽鑑賞には向きません。
高域から低域までクオリティ高く満遍なく出ておりジャンル問わず使用できます。
特に高域は刺さりがあるもののハイレベルに感じました。
また解像度・臨場感に優れており、音源によっては生演奏に迫る体験を楽しむことが出来ました。

同シリーズ下位モデルのA3000よりも高域が強化されている印象で全体的に音の輪郭がはっきりしています。
A3000の分析力も相当高いレベルに感じましたが、A4000はさらに優れておりオーケストラの演奏中に何度か紙を捲る様な音が聞き取れたほどです。
A3000よりも演奏の臨場感に優れるものの高音が刺激的で聞き疲れしやすく、また全体的にクリアで明るい傾向のためグレードの違いというよりもチューニングのバリエーションと考えられます。
購入を検討する際にはA3000・A4000両機とも試聴して選択することをオススメします。