【レビュー】Shure SE215 Special Edition

【レビュー】Shure SE215 Special Edition
メーカーShure
機種名SE215 Special Edition
価格帯※約1.3万円
※購入店舗や購入時期により価格が異なるため、あくまでも参考情報としてご覧ください。

このサイトではイヤホンの周波数特性を計測し、実際に使用して感じた音の傾向をご紹介しています。
購入を検討している機種や気になるメーカーなどありましたら、ご参考にしていただければ幸いです。

スペック

イヤホンタイプカナル型
ドライバDD(6.2mm)
再生周波数帯域21Hz〜17.5kHz
感度(出力音圧レベル)107bB
インピーダンス17Ω
ジャック径3.5mmアンバランス
リケーブルMMCX

周波数特性

※周波数特性は当該サイトにて実機を測定したものになりますが、当該製品の周波数特性を保証するものではありません。あくまでも参考情報としてご覧ください。

周波数特性を確認することで、イヤホンの音の傾向を把握することができます。
音域ごとの周波数は以下の通りです。

超高音20kHz以上
高音2kHz~20kHz
中音250Hz~5kHz
低音100Hz~300Hz
重低音50Hz~100Hz
超低音50Hz以下
※人間の可聴域:20Hz~20kHz

イヤホンが得意とする音域を把握することで、音源とイヤホンの最適な組み合わせを模索することができます。
各音源の大まかな周波数帯域は以下の通りです。

女性ボーカル800Hz~900Hz
男性ボーカル600Hz~700Hz
ピアノ40Hz〜6kHz
パイプオルガン16Hz〜10kHz
ギター165Hz~1.3kHz
バイオリン196Hz~2kHz
チェロ65Hz~659Hz
コントラバス49Hz~233Hz
アルトサックス146Hz~880Hz
テナーサックス110Hz~660Hz

今回イヤホンの周波数特性を計測したところ以下のようになりました。

※測定環境の都合でイヤホンのスペックに関係なく高音は20kHzまでとなります。
※計測環境が異なるため、メーカーから公開されている周波数特性と異なる場合があります。

低域側の40Hz付近と高域側の2.5kHz付近にピークのある、低域強めのドンシャリ傾向のイヤホンです。

音の傾向

※音の傾向を実機にて評価していますが、全ての使用者にとって同じ評価となることを保証するものではありません。あくまでも参考情報としてご覧ください。
イヤホンを購入される際には、可能であれば実機での事前試聴を推奨します。
また、各ECサイトやブログなどのレビュー・評判などもご参考にされることをオススメします。

高音透明感と艶のある高域です。
抜けは良く伸び伸び出ますが、刺さりはほとんど感じませんでした。
中音スッキリした明瞭な中域です。
低音深い低域まで出ており、良好なアタック感のある締まりの良い音です。
音場
音像
音像は近くに定位しますが、響きは自然で窮屈さはありません。
各楽器の音像は明確に分かれており、配置の立体感を感じることができます。
繊細さ
迫力
解像度は良好で、音数が少なくスローテンポな曲でもとても明瞭に楽しむことができました。
適度に音圧・アタック感があり、低域の量感も十分あるため、激しい曲で迫力を楽しむことができます。

使用感その他

※使用感は個人の主観となりますので、あくまでも参考情報としてご覧ください。

耳への収まりに優れた形状の小型イヤホンです。
樹脂製のシンプルなデザインの筐体で、高級感はありませんが安っぽさもありません。
呼び名の由来でもありますがシュア掛けでの装着を前提とした作りとなっており、装着中に動いても外れたりタッチノイズが大きすぎるということもありませんでした。
標準ケーブルはかなりしっかりした頑丈な物ですが、内部の針金で耳に固定するタイプのため装着感・取り回しの好みは分かれそうです。

一般的なイヤホンと比較して音道管が細いこともありシェルは外圧への強度が低く、ごろ寝使用中の脱落や誤って上に座ることによってシェルが修復不可能なレベルで破壊される事例を多く見かけるためご注意ください。

まとめ

スッキリと見通しがよく、また音のバランスが良いので用途を選ばずどんな楽曲にも使用できる、扱いやすいイヤホンだと思います。

発売開始から長期に渡って人気の機種のため中古市場に沢山出回っていますが、偽物の流通も多い様なので専門店を通して購入するなどの自衛をお薦めします。

SE215 Special Editionにはチューニングの異なるSE215という兄弟機が存在しています。
SE215 Special EditionはSE215よりも若干低音が重く、アタック感もあり派手目な印象です。
音楽を楽しむ用途では音にメリハリのあるSE215 Special Editionが、映像編集等の用途では音に誇張のないSE215がそれぞれ向いていると感じました。
両機は筐体の印字に違いはありませんが、カラー展開で差別化が図られているので見分けることができます。
 ・SE215 Special Edition:「トランスルーセントブルー」「ホワイト」「パープル」
 ・SE215:「クリア」「トランスルーセントブラック」

発売開始から長い機種ですが、カラー展開を増やしながら長期に渡って人気を維持し続けるイヤホンです。
取扱店舗が多く試聴しやすい機種なので、バランスの良い定番機をお探しの方は試聴してみてはいかがでしょうか。