【レビュー】radius HP-NHR31
- 2022.05.08
- radius

メーカー | radius |
機種名 | HP-NHR31 |
価格帯※ | 約2万円 |
このサイトではイヤホンの周波数特性を計測し、実際に使用して感じた音の傾向をご紹介しています。
購入を検討している機種や気になるメーカーなどありましたら、ご参考にしていただければ幸いです。
スペック
イヤホンタイプ | カナル型 |
ドライバ | DD(13mm) |
再生周波数帯域 | 5Hz〜40kHz |
感度(出力音圧レベル) | 103bB |
インピーダンス | 17Ω |
ジャック径 | 3.5mmアンバランス |
リケーブル | MMCX |
周波数特性
※周波数特性は当該サイトにて実機を測定したものになりますが、当該製品の周波数特性を保証するものではありません。あくまでも参考情報としてご覧ください。
周波数特性を確認することで、イヤホンの音の傾向を把握することができます。
音域ごとの周波数は以下の通りです。
超高音 | 20kHz以上 |
高音 | 2kHz~20kHz |
中音 | 250Hz~5kHz |
低音 | 100Hz~300Hz |
重低音 | 50Hz~100Hz |
超低音 | 50Hz以下 |
イヤホンが得意とする音域を把握することで、音源とイヤホンの最適な組み合わせを模索することができます。
各音源の大まかな周波数帯域は以下の通りです。
女性ボーカル | 800Hz~900Hz |
男性ボーカル | 600Hz~700Hz |
ピアノ | 40Hz〜6kHz |
パイプオルガン | 16Hz〜10kHz |
ギター | 165Hz~1.3kHz |
バイオリン | 196Hz~2kHz |
チェロ | 65Hz~659Hz |
コントラバス | 49Hz~233Hz |
アルトサックス | 146Hz~880Hz |
テナーサックス | 110Hz~660Hz |
今回イヤホンの周波数特性を計測したところ以下のようになりました。
※測定環境の都合でイヤホンのスペックに関係なく高音は20kHzまでとなります。
※計測環境が異なるため、メーカーから公開されている周波数特性と異なる場合があります。

低音側の40Hz付近と高音側の3kHz付近がピークとなっており、中音の1kHz付近が抑えられたドンシャリ傾向となっています。
ドンシャリ傾向のイヤホンでは高音域と低音域を強調されるので、派手で迫力のある音楽を楽しみたい場合に適しています。
音の傾向
※音の傾向を実機にて評価していますが、全ての使用者にとって同じ評価となることを保証するものではありません。あくまでも参考情報としてご覧ください。
イヤホンを購入される際には、可能であれば実機での事前試聴を推奨します。
また、各ECサイトやブログなどのレビュー・評判などもご参考にされることをオススメします。
高音 | クリアでイキイキとした高音が出ますが、刺さりはありません。 |
中音 | 基本的にボーカルが前に出て聞こえますが、高域から低域にかけてアタック感が強く出るためドラム・ベースの激しい曲においてはボーカルの主張が弱く感じることがありました。 |
低音 | 締まりがあってアタック感のある低音が出ます。 曲によってはドスドスと聴き疲れしやすい音になりますが、リズムを聴き込みたい用途では抜群に活かせると思います。 |
音場 音像 | 頭外に定位しますが、音をとても近くに感じ、音の海に埋まっているようなライブ感があります。 楽器ごとにしっかり分離して聴こえますがどの楽器も近くでなっているような感覚です。 |
繊細さ 迫力 | 解像度が高く細部までよく聞こえます。 またとてもアタック感に優れており、非常に臨場感・迫力があって楽しく聴くことができます。 |
周波数特性としてボーカルの帯域が抑えられてはいますが、他の帯域に埋もれずボーカルの存在感をしっかり感じることができました。
各種楽器のソロにおいては音の余韻が美しく、また弦の振動や擦過音などをリアルに感じます。
多編成楽曲ではとても躍動感を感じます。迫力・臨場感に申し分はありません。
とても楽しく音楽を聴くことのできるイヤホンですが、反面音楽が気になってしまうため勉強中のBGM用途での利用には向かないかもしれません。
使用感その他
※使用感は個人の主観となりますので、あくまでも参考情報としてご覧ください。
独特のデザインなので好みが分かれると思いますが、普段使いしても問題のないデザインだと思います。
サイズも大きくなく、重量を気にするほどでは無いと思います。
イヤーステムが本体に対し斜めに生えており、装着感は良好です。
標準ケーブルでは耳から垂らして装着する想定となっていますが、シュア掛けしやすいケーブルに変えることも可能です。
脱落やタッチノイズが気になる方はシュア掛けでの利用がおすすめです。
シュア掛け利用する際は上下逆さまに装着する必要があるため、ケーブルのR側に筐体のLを、ケーブルのL側に筐体のRを接続してください。
標準ケーブルのMMCX端子付近は硬めの皮膜でコーティングされていますが、とても折れやすく簡単に断線してしまうためリケーブルの際はご注意ください。
まとめ
とても躍動感のある音で、曲のノリに合わせてテンションが上がりやすい音質なので、タッチノイズの出にくい環境で使用できるのであれば元気な曲が好きな方にはかなりオススメできると思います。
音の傾向は下位機種のHP-NHR21とよく似ているのですが、この機種ではリケーブルすることでHP-NHR21の弱点だったタッチノイズを軽減できるため大きな存在意義があると感じました。
HP-NHR21の音が大好きで、いろいろなシーンで使用したいと思っている方にはオススメです。
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